皇 魔 万 象 〜シオン堕落〜



2.侵食


まわり全てが闇の空間…そこにシオンはいた。
かろうじてわかるのは、今力なくもたれかかっているのは石の壁らしい…と言う事ぐらいだ。
しかし、それでさえ不気味な生暖かさがあるため本当にただの石かはわからない。
淡く光るその壁に照らし出される彼女の姿は、聖龍族の将軍のものとは思えないほど無残なものだった。
戦衣はぼろぼろのただの布切れと化し、下着も奪われているため大事なところを隠し切ることも出来ず
外気にさらしてしまっている。

「はぁ……はぁ……。私、どうしたら……」

どれ位時間がたったかわからない。
あの後、二人がかりで口内を犯され大量の精液を飲まされたからかまったく腹も空かず、むしろ体力は回復しているぐらいだ。
しかし、周りに漂う瘴気を吸い続けているせいで体が熱っぽく疼き、頭がボーっとして動く気力がなくなってしまう。

「はぁ…んっ…っ。また…、だめ……いやなのに…はぁ…はぁ」

鼓動が早くなり、瞳が涙で潤んでいく。震える口からは熱い吐息が漏れた。


凌辱から開放された後、しばらくして体が動くようになると、シオンは脱出するために周囲を調べ始めた。
ここが特殊な結界で作られた空間である事、そしてそれをどうにかしようにも、瘴気によって魔力が封じられている自分では
どうすることも出来ない事は容易に想像がついた。
あの狡猾で用意周到な魔将軍が、そう簡単に付け入る隙を見せるとも思えない。
だが、何もせずじっとしているよりは手がかりの一つでも探した方がマシだ。シオンはそう判断して、壁伝いに闇色の霧の中を進み始めた。

…そして、彼女は思い知る事となる。魔将軍アスタロットはシオンの考えていたのより遥かに狡猾で用意周到だという事を。

歩き出して幾らも起たぬうちに彼女の息は上がり、体中汗まみれになっていた。

「ふぅ……ふぅ……征嵐剣ともあろう者が、この程度で…情けない…」

汗が頬を伝っていくのを感じながらも、ますます重くなっていく体を引きずって歩き続ける。

(剣士として、将軍として常に最前線に立つ私がこの程度で…)

体がまだ完全に回復していないから…最初はそう思った。
しかし、疲労感とはまた違った体の熱さが体中をしびれさせていき、鼻の頭からジンジンとしみこんでいく。

(これは……この甘い感覚は…、まさか…!?)

それが、あの時味あわされた「快楽」と同種のもので、この周りに漂う黒い霧のせいで引き出されていると気づいた頃には
足を伝って零れた愛液が点々と続いているくらいだった。

「ふぅ……んんっ…、くぅ…んっ!? そんな…ふぁっ!!!」

体の奥から湧き上がる心地良い熱…、さらに蓄積していた疲労により意識が朦朧としてしまい、シオンは体を蝕む「ソレ」にあっさりと身を任せてしまう。
無意識に胸や股間に伸びた手は、乱暴なまでに激しく自分を慰め確実に彼女の感応を引き出していく。
さわる前から硬くしこっていた乳首をつまみ、すでに愛液であふれているソコを軽く弄るだけでたっていられなくなり、ぺたんと座り込んで自慰を続ける。

(私…捕まってて……こんな事、してちゃいけないのに…!)

そう思っても、すでに制御できなくなった自分の手がさらに激しい愛撫を繰り出していき、ますます止まらなくなってしまう。

「ひっ…ん!すごい…気持ち…いい!オッパイも…っ、ココもぉ!!」

背中をそらし、誰かに見せ付けるかのように腰を浮かせながら股間をまさぐり、形が変形してしまうほど乱暴に胸を揉みしだく。
瞳が黄金に輝き始め、周囲の瘴気が吸い込まれるようにシオンの体に入り込んでいくが、ソレに気づく余裕もなく彼女は絶頂の予感に駆り立てられていった。

「だめっ!こんな…っ、いやらしい事…!はぁっ、だめ、とまらない…イク、イクッ、イク!イっちゃうぅ!」

見開いた黄金色の瞳から涙があふれ、涎をまき散らしながらシオンは快楽の頂上に身を震わせた。


しばらくして、シオンは自分のしてしまったことに後悔と恥ずかしさ…そして惨めさを感じつつも、なるべく黒い霧に侵されぬようじっと座って心を落ち着かせていた。
しかし、いくらじっとしているとは言え呼吸しないわけにもいかず、再びじわじわと瘴気に体が浸蝕されていく。
熱く篭った息遣い…時折かすかに震える太もも…焦点の定まらない瞳には涙があふれている。

(ふぅ……ふぅ……、違う…私…気持ちよくなんかならない…っ)

そう自分に言い聞かせるようにぎゅっと目をつぶるが、確実に高まっていく官能に歯止めをかける事など出来なかった。
自分の体からたち込める体臭、そして張り付いている性交の残骸の放つ異臭がエッセンスとなり頭がピンク色のもやに包まれていき、もじもじと太ももを擦りあわせてしまう。

(…ちょっとだけ…ちょっとだけなら、さわっても…)

霞がかった頭にこれまでの嵐のような快楽がよみがえり、シオンは誘惑に抗えず恐る恐る手を秘所に這わす。

クチュリ…クチュッ…チュプン…

「ふぅんっ…あぁ…ん!…いい…の……ふぁっ!」

下着を失ってすでに露わになっている女性器に指が浅く出入りするたびに、いやらしい水音と切なそうな吐息が聞こえる。

「はぁ…はぁっ、んっ!だめぇ…もっと…もっとぉ!」

次第に激しくなる疼きにこたえるため、クリトリスの皮をむきぷっくりと膨らんだお豆を嬲る。すると、シオンを襲う快楽の波はさらに強さを増し体中をしびれさせ、軽い絶頂をもたらす。
涎をたらし、その甘い悦びに幸せそうにブルっと震えつつも、シオンはどこか不思議な物足りなさを感じていた。

(…あ、そうだ…。お尻…お尻の穴も……)

アスタロットたちに受けた凌辱でも、我を忘れるほどの激しすぎる快感をもたらしたのはこの恥ずかしい器官だったはずだった。
それを思いだした瞬間、お尻の穴が『きゅん』とヒクつくのを感じた。

(だめ…そんなの、恥ずかしすぎる…。自分で、お尻の穴なんて…っ!)

そう思いながらも、股間への愛撫は止められないまま甘い痺れを体中に送り続けており、お尻の穴は物ほしそうにヒクヒクと疼きを増していく。

(あぁ…止められない……。私、将軍なのに…誇り高き征嵐剣なのに…こんなはしたない事…。
私、こんなにいやらしい女の子になっちゃうなんて……ごめんなさい、お師匠さま…シオンは、もうっ!)

再びアメジストのごとき鮮やかな紫色の透き通ったシオンの瞳が、暗い金色の輝きに染まっていく。
もはや紫色である時間より黄金色に染まっている時間のほうが長くなりつつあるのだが、それに気づくはずもないシオンは右手の人差し指をなめ、不安と…そして期待に震えながら自分のお尻に唾液でぬれた指を挿入してしまう。

「ほぁっ!あぁんっ…ン!あんっ…おしりぃ…いいよぉ…ズポズポしちゃう…ふぁぁっ!」

さっきまでとは別の強烈な『悦び』が自分を満たしていき、シオンは我を忘れてその行為に没頭していく。
秘所からあふれた愛液がお尻を伝い、ジュプジュプと卑猥な音が立ち始め、アナルを蹂躙する指の数も1本から2本に増えてますます激しくなっていく。

「はぁ…はぁ…あぁん!すごい…こんなの、私…ダメになっちゃう…!んんっ!!」

涙でぼやけて焦点の合わぬ瞳には、黄金色の光が爛々と輝いていた。



「クスクス、そろそろオナニー位してる頃だと思ったけど…まさかお尻でしてるなんて、ちょっといやらしすぎるわよ…シオン」

「ふぇ…っ!?ア、アスタロット……!!」

自慰に夢中だったため気づかなかったが、いつの間にか魔将軍アスタロットが目の前で自分の恥ずかしい姿を見ながら笑みを浮かべていた。
あまりの事にショックで思考を停止してしまったシオンは、指をお尻の中に差し込んだままの姿勢で固まってしまう。

「は…っ、んっ、これはぁ!…だめ、ちがう!ちがうのぉ!!」

「あらあら、別にやめなくてもいいのに…気にせず続けて……。と言っても無理よね…フフフ、なら私が続けさせてあげるワ♪」

羞恥で顔を真っ赤に染め、いやいやするように涙を散らして頭を振るシオンの頬にアスタロットは優しく手を触れ、そのまま唇を奪った。

「んっ!?んん…ん!!」

接触した唇を割って、魔将軍の長い舌が入り込む。唾液を流し込まれながら口内を舐め回されると不思議な安堵感に包まれていき、シオンは自らもその舌使いに応じてしまう。

ちゅ…ぴちゅ…ちゅぷっ……くちゅん…

舌が絡み合い、それにあわせてお互いの唾液を吸いあう。あふれた唾液が口元を伝って落ちていった。

「あン…ハァ…ハァ…アスタロット……」

「んっ…あむっ、フフ…シオンったら、おいしそうに私の唾液を飲んじゃって…カワイイわ♪」

そのままキスを継続しつつ、シオンの柔らかく張りのあるお尻をぐいぐいと揉みしだいていく。

「んっ…んんっ!んはぁっ、ふぃ…そ、そこは……あぁ!」

次第に揉んでいた手が中心へ近づいていき、ついに期待でヒクヒクと震えている濡れ濡れの窄まりへ到達する。

「シオンのお尻の穴…グチョグチョに濡れて…ヒクヒクして…、あん、私の指が簡単に入っていくわ…それでいてキュッと締まってる」

「わ、私は…そんな…っ…ふぁぁああ!!」

ずぶずぶとアスタロットの指がアナルの奥深くまで入っていき、シオンはその感覚に震えながら深く、甘いため息を漏らした。

「はふぅ…だめぇ…おしりぃ……ひぅっ!」

指で舐められるように直腸を撫でられ、抉られるごとにビクッ、ビクッと痙攣し、秘所からは大量のいやらしい液がこぼれ太ももを伝って落ちていく。

(だめぇ…どうして?自分でするよりアスタロットの指でお尻の穴を弄られるほうがはるかに気持ちいいなんて……。
それに…アスタロットの言うことを聞いていると…安心する…はぁ…)

自分で自分を支えられず、アスタロットに抱きついて快楽の波に身を任せていた…が、不意に愛撫が止まり根元まで埋まっていたアスタロットの指がずぼっと抜けてしまう。

「ふぁ…あぁん、あぁ…だめ…もっと…」

「フフ…素直になったのはうれしいけど、今はダ〜メ。この後とっておきの場所で思う存分イかせてあげるから…。そうね、まずはそのみすぼらしい格好を何とかしてあげるわ…ついて来なさい」

「…はぁん…はい…」

夢うつつの状態で、シオンはアスタロットに抱かれたまま闇の牢獄から出ることとなった。



「ミヤビから聞いたけど、貴女…オシャレするのが大好きなそうね。だから、貴女には取って置きの皇魔の衣装を用意してあげたわ」

館の浴室へ連れて行かれ体を一通り清められた後、シオンはアスタロットの用意した服に着替えさせられた。

「こ、これは…こんなの、オシャレなんかじゃ…っ!」

快楽の余韻でなすがままにされていたシオンだが、いざ着替えさせられてみると火の出るような恥ずかしさに一瞬にして正気を取り戻してしまった。

「そう?私はよく似合ってると思うけど…。いやらしい変態さんのシオンにぴったりの服じゃない」

ベースはアスタロットの着ているレオタードのようなものだったが、ハイレグがきつく(アスタロットのものでも十分きついが)
ところどころ大胆な切れ込みが入っており、胸にいたっては隠される事なくその豊満なふくらみがほとんどこぼれ出ていて、逆に強調されているぐらいである。
大鏡に映されるシオンの姿は、その美貌とグラマラスな体つきとあいまって『裸よりも卑猥』でありながら女性でも見惚れるほど美しいものだった。

「さ、いらっしゃい…いいところに連れて行ってあげるワ」

「い、いや…こ、こんないやらしい格好で、何処に!?」

「心配しなくていいわ、貴女にとっては本当にいいところだから…」

アスタロットの顔がスっと近づき、正面から見つめられると恥ずかしくなり目をそらしてしまう。その隙にアスタロットは首筋にキスすると、やさしく舐めあげた。

「ひゃぅっ、あン…ふぅん…っ」

「フフ…、じゃ、行くわよ…シオン」

首筋を舐められるだけで、再びあっという間に官能の火がともってしまいアスタロットを拒絶できなくなってしまう。じゅん、と股間が濡れるのを感じながら、アスタロットに連れられ館の中を進んでいった。



「さ、着いたわ…ここよ」

途中すれ違う下級皇魔族の視線に赤面しながら長い迷路のような廊下を歩き、シオンが連れられた先は石造りの小さな部屋だった。
長椅子と数種類の鎧や武器が置かれているだけの倉庫のような部屋で、気になる事があるとすれば、正面の壁に不自然に大きな扉があることぐらいだ。

「ちゃんと用意してあるわね…」

置かれている武具に軽く目を通した後、アスタロットは満足そうな笑みを浮かべる。

「こ、こんなところで…私に何をさせるつもりだ、アスタロット!」

「フフ、貴女にチャンスをあげるわ…シオン」

「な、チャンス…だと?」

罠…だろう。しかし、今のシオンがここから脱出するには何かしらのきっかけが必要だという事は、彼女自身それはよくわかっていた。
例え罠でも、自分の機転で切り抜ければいい。大魔道ライセンの一番弟子・征嵐剣のシオンにならそれぐらいの裁量は備わってるはずだ。

「貴女には、とある相手とこの先の闘技場で戦ってもらうわ。その相手に勝てれば、貴女は自由にしてあげる…少なくとも、皇魔族領を出るまで手出ししないわ」

「…お前たちがそんな約束を守る保障がどこにある」

「フフ、信じてなんて言うつもりはないけど、元々あなたに選択肢なんてないわよ。信じようが信じまいが貴女の対戦相手が手加減してくれるわけじゃないし、負ければ観客の前で公開凌辱よ」

「クッ…結局それが狙いか」

多分、シオンが勝てないよう何かしらの細工をしてから戦わせるのだろう。
武人であるという誇りを打ち負かす事で踏みにじり、なおかつ恥辱による追い討ちで篭絡する。
…皇魔族らしい姑息な手だと、シオンは心の中で罵った。

「…相手は?あのギュウキとか言う下級皇魔ごときでは、私の相手は務まらないわよ」

「それは戦うまでのお楽しみよ。大丈夫、貴女同様かなりの実力者を用意したわ」

「…フン」

アスタロットが生半可な相手を選ぶはずはないのは重々承知であったので、彼女の言葉は嘘ではないだろうとシオンは思った。

「じゃあ、貴女に合う装備を用意してあげる…フフフ、コレなんかどうかしら?」

アスタロットは並べられている鎧の一つを手に取り、シオンに近づく。

「な、なに?」

「あら、私だって丸腰で戦えなんて言うほど悪辣ではなくってよ」

そう言って女悪魔はクスリと微笑む。悪辣さにかけては、皇魔族の中ですら彼女に敵う者はいないのだが…

「どう?あなたに合わせて特注で作った鎧よ…体には合うはずだけど」

「さ、触るな、鎧ぐらい自分で…」

「無理よ、これは皇魔族の鎧だもの…聖龍族で使う戦衣とは根本的な構造が違うのよ」

「むっ…」

確かに見たこともない形状の鎧は、つけ方どころかどこを守るものかすらシオンに見当はつかない。
結局アスタロットのなすがまま、シオンは一つ一つ皇魔の鎧をつけられていく。

「フフ、皇魔の鎧は鎧羅の鎧技術を応用したものよ…聖龍の使う鎧なんかより、はるかに良い物なんだから」

ショルダー、手甲、ブーツなどアスタロットの着けているものによく似た形状の黒い防具がシオンの体を覆う。
胸や腰などは部分的な装飾だけだが、その分強い魔力で守られており鎧羅の鎧に引けを取らぬ力を持つ事がうかがい知れた。
アスタロットの言うようにこの鎧は確かに一級品なのだが、皇魔族とは言え将軍クラスでなければここまでの装備をつけることはできない。
シオンはそのことを知るよしもなかったが、いい鎧であるという事は分かった。

「これで完成…フフフ、よく似合ってるわよ、ホラ♪」

パチンっ、とアスタロットが指を鳴らすと、シオンの目の前に大きな鏡が現れる。

「…っ!これは…」

「フフ…どこからどう見ても立派な皇魔族の女戦士ね…シオン」

漆黒の皇魔の鎧に扇情的なレオタード…そして、黒く染まってしまった角。
肌や目の色は違うものの、見た目の印象は皇魔族以外の何者でもなかった。

「くっ、この屈辱…いつか晴らすぞ、アスタロット!」

「あら、せっかく上等な鎧を用意してあげたのに…だったら、武器にはハンデをつけさせてもらおうかしらね」

「…フン、初めからそのつもりだろう」

シオンの悪態を無視して、アスタロットは武器の置いてある中から武骨な剥き身の刀を選び手にとった。

「天下の『征嵐剣』様ですもの、この程度の剣でも十分に戦えるでしょう?」

手渡された刀は通常の数倍もの重さで、並みの剣士では振るう事すらできないような代物だった。

「…なるほど。まぁいい…剣であるならばな」

「これで準備完了ね、じゃあ…」

「…はぁっ!!」

キィンッ!!

超重量にもかかわらず神速で振るわれた刀は、紙一重でアスタロットの手甲に弾かれ壁に突き刺さる。

「くっ!?」

「甘いわよ!」

すぐさま反撃に転じたアスタロットは、シオンの手を取ると一気に関節技を決め、壁に押し付けた。

「うっ……っ!」

「フフ、気がはやるのはわかるけど、こんなところで体力を使うより対戦相手に集中した方が貴女のためよ…」

シオンの耳元で、アスタロットは息を吹きかけるようにして囁く。

「き、貴様には関係あるまい…っ!」

「シオン…貴女にはこの戦いを勝って貰いたい…それは本当よ…フフフ」

「くっ、戯言を…んっ!?」

体の自由を封じられたまま、シオンは唐突にアスタロットの口付けを受ける。

「ん、んんっ!?むぁっ…むっ!」

「あむっ…ちゅっ…くちゅっ…んんっ」

嫌だと思おうとしてもアスタロットのキスは甘く、刻み込まれた快楽が思い出されシオンは拒む事ができない。

「んはっ…フフ、これが私の気持ちよ…頑張ってね、シオン♪」

「んっ……はぁ、はぁ…アスタロット…」

シオンが惚けている内に、ギギギギギ…という低い音と共に正面の巨大な扉が開き闘技場からの歓声が聞こえてくる。
征嵐剣と謳われた女将軍の、その命運をかけた一戦が今始まろうとしていた。

…続く

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