これから書く事は基本的に全て事実のつもりですが…昔の事を思い出しながら書くので多少間違いがあるかもしれません。
ただ、正真正銘の僕の記憶でもあります。
僕の嗜好にマインドコントロール、洗脳、悪堕ちがあるのは皆さん後存知だと思いますが
リアル…現実世界での、触れ合うことの出来る人同士で起こるMC、洗脳に対しては…これはもう言うまでもなくアウトです。
はっきり言ってこれ以上に怖いものは中々ない、と思うものであります。
さて、リアルな洗脳と言えば「カルト集団」ですが、これって一体どんなものだろう?
僕自身、おどろおどろしいイメージ以外全くなく、実態に関してはさっぱりです。
ただ、そういうものに通じるかもしれないちょっとばかし怖い思いをしたことがあるので、その事を記そうと思います。
その記憶が、そういうカルト的な洗脳に関するヒントになるかなぁ、と思ったわけでw
僕が当時16歳、高校1年生の秋から冬にかけての話です…ええ、かなり昔ですw
当事から同人的なものに憧れていた僕は入学と同時に「文芸部」なる部に所属していましたが
女子しかいなかった事、微妙に活動が合わなかったこと、そして「美術部」から結構な勧誘があったことから
秋ごろに転部届けを出し、晴れて「美術部員」になることになりました。
(美術部顧問の先生は僕の美術授業の担当でもあり、話すのも教え方もうまく、漫画を描ける様になりたい旨を話すと
是非美術部に来るといいと言ってくれた人でした)
さて、ここで前知識として僕の人となりをばw
今も昔も変わらず空気が読めずマイペースで、そそっかしく…自分の好きなことには集中し、嫌いなものはてんでダメ
…そして何より、自分にも他人にもひどく懐疑的なところがある人間だったと思います。
そんな僕ですが、入部当初は始めて触れる美術の基礎や、相変わらず女子が多かったものの
一つ上の先輩に男子がいて気安く話せる状況になったことで、中々楽しい日々をすごしていました。
顧問の先生(勧誘してくれた先生)の強い指導力のおかげか皆一生懸命で団結力のある、僕のイメージとは違う体育会系の部活でした。
で、やっと部活にも慣れてきた2学期の終わりごろから…ある兆しが見え始めました。
この頃になってから、僕が顧問の先生からかなり「過小評価」を受けていることに気づいたのです。
具体的に言うと、部活関係でちょっとしたお使いを頼まれ、知らない店にはじめて言って買い物してきただけで
「お前一人じゃ買って来れないと思ってたよ、よく買ってこれたな。意外だな」とのお言葉をおもらいました。
ええ、16歳高校1年生になる僕に、です。
そりゃそそっかしいし、夢見がちで馬鹿な高校1年生でしたが、小学生でも出来るお使いが出来ないと思われていたとは…
この出来事以降、顧問の先生に少しずつ温度差を感じるようになっていきました。
そして冬休みに入り「お前の好きな漫画を見せてみろ」と言われ当事大好きだった漫画数種を持っていった結果…
一蹴されました。こき下ろされました。こんな下手糞が描いた漫画が売れる意味がわからないと言われました。
ええ、当事僕の大好きだったパトレイバーも、おちよしひこの風の惑星ゼファーも、箱田マキのFEも…
それでいて、僕はよく覚えてませんが昔の劇画調の絵の漫画家さんの本を絶賛してました。
(当事僕は全く興味なかったので覚えてなくて当然かな)
ああ、あと僕持っていた漫画じゃなかったですが、しきりに「ソムリエ」の絵が下手すぎるといって馬鹿にしてました。
…正直、僕の3倍以上生きている人間にしては大人気ないなぁと思いましたが、美術家はそんなものなのかもとも思いました。
この頃になるともう、最初の楽しい雰囲気もどこへやら、僕自身は部活に出ることに苦痛を感じるようになっていました…
…まぁ、当然と言えば当然だと、今にして思います。
しかし、一度自分で始めた部活だし、顧問の先生も腕は確かだ様だから色々と技術を教わることは出来る!
と、やめようとは思わず一応精力的に部活にでてはいました。
そして、3学期が始まってから…悪夢が始まりました。
部活を始めた当初から、毎週木曜日は習い事の「エレクトーン」があるため(おぉ、なんかハイカラだ、俺www)
部活を休んでいて、その日も部活には出ずそのまま帰ってしまったのですが…
…次の日、部活に出ると…襟首を掴まれねじりあげられ「何で昨日部活をサボったんだ!!」と言う怒鳴り声を上げられました。
別段気が強いわけじゃない僕はすっかり萎縮し「あ、あの…エレクトーンが…あって…」と何とか喉から搾り出すと
「だったら休むとちゃんと挨拶しに来い! だからお前は…(云々かんぬんと、色々と言われた気がします)」
と襟首を乱暴に突き放され、僕は倒れこみました。
助けを求めんとばかりに周りを見ると…その日全員集合していた部員全員が、僕を「悪い奴」を見る目で見ていました。
いや、そうだったかは本当はわかりません。でも、哀れみはあっても決して…友を見る目ではなかった気がします。
頼れる先輩だったはずの男子も、同級生の女子達も…副顧問の先生も…
…体育会系の部活はそうなのかもしれません。上を敬い筋を通すのが絶対。
いくら毎週休んでるとは言え、休む日に挨拶しないのは大変無礼なことだと。
…しかし、根っからの自分主義で、人が当然と思う事を思わない馬鹿だった僕は、その風潮に果てしない拒絶感を感じるだけでした。
それから一週間、怒られるのにビクビクしながら怖いので部活はサボらず活動していました。
そしてまた木曜日…当然エレクトーンがあるし、はっきり言って部活にでたくないので
一応放課後一回だけ美術室に顔を出して帰ることにしました。
その旨を顧問の先生に伝えると…えらく不機嫌な顔をしていました。
それからはなるべく顧問の先生がいないときを見計らって先輩に休む旨を伝えるようにしました。
そんな生活が続いたある日…顧問が言いました
「お前エレクトーンやめろ」
…はぁ!? が正直な感想でした。
「みんな部活を一生懸命やってるのに、お前一人毎週休むのはおかしい。だからやめろ」
…絶句しました。何だその超理論…ジャイアンかよ…
その後は頭が真っ白だったので詳しくは覚えてませんが、何とか拒否したのは確かです。
そして僕は、部活をサボるようになりました。
しかし、顧問は僕の美術担任でもあります。いやおう無しに毎週二回、美術の時間はあるのです。
そして、美術の時間に出会った瞬間…背負い投げをぶちかまされました。
その後何か怒鳴られた記憶があります。
その顧問が準備室に消えた後、今度は副顧問がやってきて低い声で淡々と「反省しろ、そして部活にでろ」的なことを言っていた気がします。
さーどうする俺!? 奴には会いたくない、でも美術の時間はやってくる…
……結果、我慢するのは嫌いなのでその時間は保健室に行くことにしました。
(というか、美術の時間が近づくと過呼吸気味になるぐらいテンパっていたので、順当に保健室行きだったと言う感じです)
保険室の先生に事情を話し、ある意味かくまってもらう事になりました。
ある程度落ち着いて、やることもないし保健室でボーっとしていると…誰かがやってきました。
他の病人か、クラスメイトかと思いましたが、違いました。
…美術部の先輩でした。
放課後ではなく授業中です。先輩も普通に授業を受けているはすの時間です。
そして言いました。
「謝れば先生はすぐ許してくる。だから早く戻って謝れよ」
と。 …淡々と…「あの目」で、哀れみと侮蔑の混じったガラスだまのような「あの目」で僕を見ながら…
怒鳴られるとは違う、何かもっと薄ら寒い恐怖が僕を包みました。
生徒をここまで顧問の先生が「掌握」していること。
思い出してわかる、美術部の妙な一体感……これは一種の宗教、洗脳に近いんじゃないか、と。
その時そう感じました。
怖くなってまた過呼吸気味になり、いやですと言って先輩は追い返しました。
…先輩は何度かしつこく食い下がりましたが、保険の先生が帰してくれました。
その後何度か先輩は放課後僕の教室に来て説得をしてきました。
でも、もはや二度と美術部に係りたくなかった僕は「部活をやめる事」「先生には会いたくないので退部届けは出さないこと」
を伝えると、もう取り合いませんでした。
そして3学期の終わる直前の美術の時間、いつもどおり保健室でボーっと…は流石に出来ず自習してると
…顧問が来ました。
目も合わせたくありませんでしたが、保険の先生の立会いの元、話をすることに。
気持ち悪いほど優しい声色と表情で、顧問は部活は辞めていいから授業には出るようにといったことを言ってました。
謝罪はあったような、なかったような、よく覚えてません。
とりあえず、授業には出ることにしました。幸い3学期ももうすぐ終わりなので、数回の我慢です。
そしてそれから、二度と放課後に美術室に行くことはありませんでした。
振り返ってみると、思い当たることが色々あります…僕の被害妄想なのかもしれませんが。(L5発症かも?w)
顧問の先生は、自分に絶対の確信を持って生きてるタイプの人だったとおもいます。
芸術家としての能力は高いらしく、それに裏打ちされた自信と行動力で
とても強権的ですが要領が良く話術があるので結構人気の先生でした。
副顧問は顧問がかつての恩師だったらしく、顧問の言動には常に追従する人でした。
そんな中で、体育会系の美術部ではカリスマ的な顧問が全てを掌握し、運営していたのだと思います。
自信たっぷりの言葉に確かな技術、そして追従する副顧問に僕以外の部員達は完全に「感化」
…もしくは「洗脳」されていたのかもしれません。
強権的なカリスマに、その言動を当然と受け取る取り巻き達…そして取り巻きが増えるほどカリスマの正当性が何となく上がっていく。
…カルト集団って、大なり小なりそうやって生まれ、成長していくのかも…
僕は空気を読むのが苦手だし、昔から自分の趣味や感性を度々否定されて生きていたので、他人と違うのは当然と思ってました。
それが…こんなアホな事態を生んだんだと、僕は考えています。
ある時顧問は言ってました。自分は昔っからガキ大将、そして学校では番長で、気に食わない奴はすぐボコボコにしていたと。
(恐ろしい事にこれは自慢話で、他の部員や副顧問はなぜか感心して聞いてました……僕はむっちゃ引いてましたが)
自分の周りにはいつもに種類の人間がいて、対等に話す少しの人間と、追従する子分たちがいっぱいだった、と
そして「僕」みたいな人間は全くいなかった、と
…それはそうだろう、と美術部をやめた後思いました。
そんな人間に僕のような奴が係りたいと思うはずがない。
多分顧問は、最初僕のことをアホな子分的な部員になると考えて勧誘したんだと思います。
言動はガキだし、そそっかしいし…見た目馬鹿だし。そう思われる要素は挙げれば尽きませんw
今までそういうタイプの人間はたくさんいて、自信のある言動をしていればすぐに追従し子分となっていたんでしょう。
…しかし、僕は空気の読めないマイペース野郎だったわけです。
顧問のいうことに周りが追従する中、僕だけが空気を読めずいつも素直な反応をしていたんだと思います。
僕すぐに顔に出ますしね。
あれがいい、これはダメだ、あれは文句なしで素晴らしい…みたいな事を言っても、基本的に「参考」以上の感想を持たず
時にはあからさまに引いたり、疑問を持った顔をしていたんでしょう。
そして思ったより馬鹿じゃないし、自分の意見は全く曲げない…見た目ひょろくてアホ面の僕が、ある意味顧問に対等に接しようとしている、と
…こういうタイプには、コレは本当に不愉快なんでしょう。
そこのこじれにエレクトーンの一軒が拍車をかけたんじゃないかな、と思っています。
僕はよく思います。
知ることがいいことか、知らないことがいいことか。
騙されるのが幸せか、騙されないのが幸せか。
…とにもかくにも、思考を放棄すること、放棄させることは本当に怖いことだと思います。
コレは倫理でもなんでもなく、直感で「怖い」と思ったことです。
…皆さんは…どうですか?
余談です。1年生が終わったあと僕は留学し(留学する時顧問から「この年で留学しても何の意味もない」と言う嫌味を頂きましたw)
1年休学し、1年遅れで2年生になりました。
…そして2年時の担任が…顧問でした…
………マジで学校辞めようかとも思いましたが、顧問も多少気を使っているらしく、僕はほぼ完全空気になったので
たいした衝突は無いまま、2年は終われました。
が、はっきりいってクソみたいな1年でした…あんなに学校に行くのがいやな日々はなかった;(殆ど副担任としか話をしなかった)
某くそひろ艦長代理の言うところの「キノコみたいに生きてた」ですw
二年時の顧問の発言に「今の若者はたるんでる! 日本はもう一度戦争をするべきだ!!」と言う言葉がありました…
例によって一部追従奴隷になってる連中はしきりに頷いてましたが…
……お前も戦争体験していない世代だろうに、よくそんな事が言える…と。
そんなことを平気で言う人間が教師をやっていると思うと…色々と薄ら寒いですね。